あなたに食べてほしいお菓子


- インタビュー
- 小川里佳さん
- 岡山県岡山市出身
- ナチュラルスイーツBROWNSUGARを展開。
- 新見市在住
私たちの体は、食べたものでできている。
という言葉は聞いたことあがるし、わかっちゃいるし、 できるだけ食べ物に気をつかいたい気持ちはある。
それでもやっぱり、日々の生活の中で全てのものに気をつかうのは中々難しい、、、
そんな人に手に取ってほしいのが、小川さんのお菓子。
ビーガンのスイーツというと、味も食感も素朴なものをイメージしがちだけれど、
小川さんのお菓子は、食感も甘さも絶妙にちょうどいい。
どうしようもなく甘いものが食べたい!という気持ちにだって答えてくれる。
お菓子の種類も、味のバリエーションも豊富で、選ぶのが楽しい。
それでいて、ちゃんと体に優しい。
そんな小川さんのお菓子のルーツを探ってみたい。
ここ新見で、植物性にこだわったお菓子
「ナチュラルスイーツBROWNSUGAR」を展開する小川里佳さん。
岡山県岡山市(旧赤磐郡)の出身だが、
便利で華やかな都会に出てみたいという想いから
岡山県を離れ、愛知県の大学で福祉について学んだ。
卒業後は名古屋でアパレルの販売員として働いていた。
この時はまだ、お菓子作りに興味は持っておらず、
大学時代は台所に立つこともあまり無かったという。
そしてある日、結婚を機に新見へと引っ越してきた。
慣れない土地での生活が、都会とのギャップをより強く感じさせたのかもしれない。
引っ越してきた当初は、都会が恋しい日々が続いた。
そんな中で転機となったのは、子どもという存在だった。
1人目の子を出産した病院からの助言で、母親自身の食事に気をつけるようになった。
そのときたまたま雑誌の片隅に載っていたマクロビについての記事を見て、
「これはいいかも。」と思い早速実践してみることに。
ディスプレイの随所で小川さんのセンスが光る。
そこから、マクロビやオーガニックについて勉強を始めた。
自分の体に取り入れたいものと取り入れたくないものを考えることは、
自分の子どもに食べてほしいものと食べてほしくないものを考えることに繋がっていった。
心境にも変化があった。
引っ越してきた当初は、田舎での生活に気乗りしない心持ちから、 後ろ向きな考えになることも多かった。
しかし、子どもが生まれ、住むところを変えるわけにもいかなくなった今、
縁あってここにきたんだと思うしかないと気持ちを切り替えた。
田舎に住んでいることに前向きにならなくてはいけないと思ったそうだ。
植物性の食材、体に優しい食材にこだわって
自分の子どもに食べさたい素朴なお菓子を作ろうと思い立ち
独学でお菓子作りを始めた。
我が子への想いから生まれたお菓子は8年目を迎え、
小川さん自身も、現在は2人のお子さんを育てるお母さん。
家事と育児をこなしながらも、お菓子作りと勉強を続け
着実に「ナチュラルスイーツBROWNSUGAR」の裾野を広げてきた。
人気商品のコロコロクッキー。サクサクホロホロの食感に惚れ込む人が続出している。有機きなこ、紫いも、抹茶、玄米と塩、有機チャイ、
穀物コーヒー、チョコ、ほうじ茶、塩バニラ、、、種類も豊富。
もちろん、お菓子の材料には強いこだわりがある。
無添加のもの、国産のもの、オーガニックにこだわったものを可能な限り使用。
とはいえ、材料費のために商品が高値になりすぎてしまってもよくない。
子供のために買ったり、友達への手土産に買ったり、できるだけ多くの人が手軽に買えるよう
材料の選択にも小川さんの想いがこもっている。
出来上がったお菓子は自分の子どもに試食してもらい、反応をみる。
自分の子供に安心して食べさせられるものなら、自信を持ってお客さんにも勧められる。
販売するものは、しっとりとやわらかい口触りのものを数種類用意している。
現在の日本は、ストレス社会から緊張や凝りを抱える人が多いためか、
人々は無意識のうちに、柔らかい・とろける・ふんわりといった質感を求めているという。
人気があるのはやはりそういったソフトな質感のもの。
しかし、子どもには噛みごたえのあるものを食べさせたいのが小川さんの本音ではある。
そこで、お店に並べるお菓子は柔らかいものばかりにならないよう
噛みごたえのあるものも選べるように商品を揃えている。
店舗を持たない小川さんにとってイベント出店は、お客さんや出店者仲間との大切な交流の場。 小川さんの表情からは常に笑顔が絶えない。
イベントなどで出店している際に、
「こんなにたくさんの種類から選べるなんて!」 とアレルギーを持っている方に喜ばれたことがあったそうだ。
たくさんの種類の中から選べることもお菓子を買う喜びの要素のひとつ。
そこをぜひ楽しんでほしいと、小川さんのお菓子は種類も味も豊富に揃っている。
現在は約30種類の中から季節等に応じて作っているそうだ。
メインはクッキーで、グラノーラやマフィン、スコーンもある。
甘いものだけでなく、塩味のきいたものもある。
とても1人でやっているとは思えない品数だ。
それら商品は、委託販売とイベントへの出店でお目にかかることができる。
岡山県内を中心に、手作り市やマルシェなどに積極的に参加しており、
出店者同士、お客さんとの交流を深めている。
注文の受付もしており、ギフトの発送も行っている。
いずれはネットショップも展開していきたいと構想中だ。
出店の際にはお菓子だけではなく、小川さんオススメのオーガニック商品や体に優しい食材を販売。
子どもにとって親の影響というものは、ものすごく大きい。
親が作り出してくれた環境が、その子にとっての常識であり、
少し大げさかもしれないが「世界」なのだ。
その「世界」によって守られていた子も、
いつしか違う「世界」を知り、それまでの「世界」との違いに気がつく。
親元を離れ、ふと自分が小さかった頃のことを思い出す。
あの時親が食べさせてくれたもの、連れて行ってくれた場所、
買ってくれなかったもの、厳しいと思っていた我が家のルール、
それは全て、私たちの子どものことを考えてくれていたからだったんだ、
と気づき、そのありがたみを痛いほど感じる。
食べるものに気をつかうことの意味や価値は、今はまだわからなくてもいい。
子ども達がこの先歩む人生で、彼らの生活においてベース作りの一端を担えればいいなと思うんです、
と話す小川さんからは、親としての強さが感じられた。
新見は、のんびりしたペースで居られるところが好きと笑顔を見せる小川さん。
今でもやはり、新見という土地に生活のしにくさを感じることはあるという。
それでも、ここにきていなければ、今では大好きなお菓子作りもしていなかったかも、、、
と考えるようになったそうだ。
小川さんが作る、優しさに溢れた美味しいお菓子は
これからも新見から発信し続けられるのでしょう。
これからも、楽しみにしていよう。
イベント出店情報
岡山市旧内山下小学校
2015/10/24(日) 10:00~16:00
岡山市サウスビレッジ
2015/11/15(日) 10:00~15:00
落合ショッピングセンターサンプラザ
営業時間 8:30〜18:00
定休日 火曜日
ナチュラルスイーツ BROWNSUGAR
fb www.facebook.com/sweets.brownsugar
blog http://ameblo.jp/brownsugar-natural/
mail sweets.brownsugar@gmail.com